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今回は『多摩の恵 -明治復刻地ビール-』をご紹介。
石川酒造が造る薫り豊かなペールエール。
明治20年頃、「JAPAN BEER」の名でビールを醸造していた石川酒造。
当時使用していたラベルを復刻し、明治時代に主流だったエールビールを瓶詰したのが今回の作品。
ワールド・ビア・アワード2014にて、ベストラベルを受賞した一杯。
明治時代のペールエールってどんな感じだったんだろうな
今回は、あくまでもラベルが復刻しただけっぽい。味は昔と違うんだろうな。
アルコール度数は5.5%。
330mlでお値段410円(税込)。
ってことでグラスへ注いでいく。
おぉ?IPAかな?そう思わせるほどのオレンジ色。
濁りもほんのりあるせいか、グラスの向こう側はボヤけてあんまり見えず。
泡もまるで良質なIPAのよう。目が粗いものの濃密&重厚でグラスの上でしっかりと存在感を示している。
持続も5分以上はバッチリ。
エール系で重厚な泡って、図らずも香りに蓋をしているからな。飲んだ時の開放感が半端ないってもんよ。
ってことでウキウキしながら香りを確認していく。
パッションフルーツみたいな…とにかく軽やかな香りだな
軽やかな柑橘系の香り。そこまで主張は強くないけど、例えるならパッションフルーツのような軽快さを感じる。
ただ、例の如く泡で蓋をされてて強烈さは無し。
本番は泡から解き放たれる次のフェーズ。ここで本来の香りと味わいがどう混ざり合うのか。
気になる。気になるぞ。よし。飲んでみる。
あっ濃厚……そして甘いんだけど華やかな香りが抜けていく…
想像以上に複雑な味わい。色んな主張が次々やってくる。
まろやかな口当たりから広がる甘み。これが意外なファーストアタック。
お次にやってきたのは、パッションフルーツのような柑橘系の香り。
甘みと柑橘系の香りが長く尾を引くように残ってる。これが1口に楽しめる全体のほとんどを占めている。
ただ、最後にやってきたのは、エールビール特有の香り。
華やかで、そしてどこか苦味を含んだ香りは、最後の最後、スーーっと鼻を抜けていくのだ。
もう色んな主張がありすぎて頭のなかで整理するのが大変。
ただ、それぞれが互いのテリトリーを邪魔することなく主張してくれるのはGOOD!
複雑。だけどわかりやすい味。子供舌の俺でも甘美と感じるぞ。